公開日:2020.01.09
更新日:
Webディレクターってなにしてるの?
この記事の目次(クリックで項目へジャンプします)
こんにちは、みずのりです。
この度monomodeを離れることになりましたが、引き継ぎの際に改めて考えた「ディレクター」という役割について最後にまとめてみようと思います。
3年の短い経験の中で感じた個人の意見ではありますが、ディレクターって何?どうすべき?と感じている方の参考になれば幸いです。
一般的なWebディレクターというお仕事
ディレクターが1つの案件の中で担う役割は多く、身につけるべきと言われるスキルも多岐に渡ります。
Wikipediaでは下記のように書かれています。
制作物の作品としての質に責任を持つ者のこと。その責務を全うするために、企画・立案・制作に関与して業務全般をつかさどる場合もある。この場合は「ディレクター職の者がプランナー職・プロデューサー職も兼任することが多い」と言うこともできる。ディレクター本来の担当範囲は企画・制作に及ぶものではない。制作物の経済的責任を持つプロデューサーと対をなすポジション。
出典:Wikipedia [ディレクター]
これまで私はデザイナー・コーダーの仕事に当てはまらないものはディレクターがやるべきであり、各メンバーに時間いっぱい制作へ集中してもらうために動くものだと考えていました。
しかし複数の案件が同時に動くため、業務が重なり、時間外での作業も増え、取りこぼしも増え…と悪循環に陥ってしまいました。
もちろん個人の処理能力不足も原因ではありますが、制作に全体における大事な情報を取りこぼすのは本末転倒では…と(最終的に)感じるようになりました。
ではディレクターとして抑えるべき、ディレクターにしか出来ない役割は何なのかを改めて考えていきたいと思います。
ディレクターって必要なの?
現在monomodeでは1つの案件に対して営業、ディレクター、デザイナー、コーダーが関わり制作しています。
しかしそもそもディレクターは必要なのだろうか…(勿論YESなのですが)ただWebサイトを作成して納品するだけであれば、ディレクターは必要ではないかもしれません。たくさん時間をかけて、何度も修正をしていけば恐らく営業、デザイナー、コーダーだけで制作自体は可能です。
しかしそれでは制作側もクライアントも疲弊してしまいますし、会社もげっそりしてしまいます。。
そこで必要となるのがディレクターで、つまり「質」と「効率」を高めるために存在するのでは、と考えました。
では実際に「質」と「効率」を高めるためには何をするべきなのか考えていきます。
「質」と「効率」を高めるために
理解して提案する
ディレクターとして最初の重要な業務がクライアントからの「ヒアリング」です。クライアントの要望を聞き、目的を明確化し完成形をイメージします。このヒアリングでディレクター自身が目標を明確にイメージ出来るかにより、「質」と「効率」が大きく変わります。
制作物に求めていることが何なのか、表面上の言葉だけではなくその目的や想いを理解することが必要となります。
例えば「かっこいいのがいい」という1つの要望でも簡易的ですが以下の確認が必要になります。
- どの層に対してかっこいいイメージを伝えたいのか
- そのターゲットに“かっこいい”は有効なのか
- クライアントの“かっこいい”はどのようなイメージなのか
特に3つ目のイメージは、人により想像するものが違うのでより深く掘り下げる必要があります。
また、要望を聞くのは勿論、クライアントの抱える問題に対しての解決策や目的に対してのコンテンツ提案もディレクターとしての大きな役割です。
効率よく伝える
ディレクターはクライアントと制作メンバーのパイプ役です。それぞれに伝わりやすい説明と資料の作成が「質」と「効率」を高めます。
monomodeではヒアリング後「ワイヤーフレーム」を作成し提出しています。これはクライアントと目的、コンテンツの擦り合わせには勿論、その後の制作でデザイナー・コーダーへ要件、機能を説明するための重要な資料となります。
また、制作物の提出時の説明も大切な役割の一つです。どのような考えで至ったのか、メンバーの代わりにクライアントへ説明し納得してもらうため、ディレクターにはその理解力と説明力が必要となります。
把握して調整する
案件を納品するための進行管理も重要な役割です。
その案件の要件に応じて工数を算出し、スケジュールを作成します。
現実的なスケジュールに落とし込むために必要なことが、要件ごとの工数の把握です。ディレクターは実際に手を動かすわけではありませんが、ボリュームに対してどの程度の工数が発生するか把握しておく必要があります。
しかし、逆に手を動かさないからこそ各メンバーへの確認も必要です。異なる要件、条件が重なった際の工数算出をディレクターの憶測で進めてしまうと調整が出来ず納品が出来ない可能性も…各工程のプロではない以上、分からないことは聞き新たに把握していくことも大切な業務だと思います。
そして想定と実質工数に差異があったか、何か詰まった時の調整まで時間が取れていたかなど、案件の最初から最後までその進行を見守り調整することもディレクターの大きな役割です。
まとめ
ディレクターは何でも屋になりがちです。勿論チームで助け合うために業務を負うことはありますが、そのために本来の業務を取りこぼしてしまっては本末転倒です。制作物の「質」と「効率」を高めるため、クライアントの想いを汲み取り、デザイナー・コーダーが迷わずに制作できる環境を作り上げることがディレクターの主たる役割だと感じました。
最後の最後に見直す形となりましたが、これまで幸いにも協力的なメンバーが多く毎案件助力を受けて納品までこぎつけることが出来ました。
個人的にディレクターの楽しさは、自分で考えたものをチームで形にしていくことにあると思っています。
今後はディレクターにしか出来ないことを、しっかりとこなした上でメンバーと協力し良い制作物を作り上げることが出来ればと思います!
それではまたどこかでお会いしましょうー!