PAGE TOP

公開日:2016.04.16

更新日:

改めてモバイルファーストを考えてみる

モバイルファーストは単に「今回の案件はスマホサイトから作ろう」というものではありません。それはモバイルファーストという考え方を表現する一つの手段であって、そればかりが先行してしまうと本質が不明瞭のまま表面的なものが出来上がってしまう可能性があります。根本的な考え方を理解することで、ユーザーから本当に求められるサービスであったり、あるいは新たな体験を提供できるのだと思います。

 

若年層のパソコン所有率とスマートフォン所有率について

mobilefirst3

内閣府『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』(2013年)によると、パソコンよりもフィーチャーフォン・スマートフォンを持っている人のほうが多いという結果が出ています。

 

10代のフィーチャーフォン・スマートフォン所持率は74.6%
フィーチャーフォン・スマートフォンとパソコンの両方を持っている者は48.0%
パソコンのみ所持6.7%
両方持たない18.7%

 

内閣府「平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」
http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/thinking/h25/pdf_index.html

 

また、総務省による平成26年(2014年)の情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査の結果によるとスマートフォン利用率が圧倒的に増えていることが分かります。増加率を踏まえると現在ではその数は増えていることが想定できます。

 

スマートフォン利用率
10代:68.6%
20代:94.1%
30代:82.2%
 
フィーチャーフォン(ガラケー)利用率
10代:22.9%
20代:14.5%
30代:29.2%
 
タブレット利用率
10代:28.6%
20代:20.8%
30代:30.6%

 

「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/seika/houkoku-since2011.html

 

モバイルファーストという概念が生まれてから最近の動向まで

mobilefirst2

スマートフォンの普及率や10〜30代のスマートフォン利用率を踏まえると、スマートフォン環境でのサービスやユーザー体験を考えていくことが当たり前となってきています。モバイルファーストは2009年から出始めた考え方です。2009年といえばiPhone3GSが出た時期で、今思えば高精細な写真や映像&使いやすい設計で、モバイルでWEB体験を完結できる(したく)なるようになった、幕開けだったのかもしれないですね。

 

アットマーク・アイティの「モバイルファーストの本当の意味と、実践方法 (2013年)」では、モバイルファーストの根本的な考え方から実践方法を分かりやすく解説しています。
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1305/09/news009.html

 

コンテンツマーケティングラボの「『モバイルファーストからコンテンツファーストへ』レスポンシブWebデザイン専門家が語る、コンテンツの捉え方(2014年)」ではそういったモバイルファーストの考え方を突き詰めた「コンテンツファースト」という考え方もあります。
http://contentmarketinglab.jp/trend-in-japan/responsive-web-design-4.html

 

MAG2NEWSの「レスポンシブの次はアダプティブ? 新・3大『Webデザイントレンド』(2015年)」では、モバイルファースト、レスポンシブ、アダプティブという3つのWEBデザインについて紹介しています。多種多様なユーザーにとってそれぞれ最適化されたサービスを提供するという理想を追求してく考え方かと思います。
http://www.mag2.com/p/news/17825

 

メディア・パブの「『モバイルファースト』から『モバイルオンリー』へ(2016年)」では、パソコンを持たないモバイルオンリーユーザーが増えていることから、いっそターゲットからパソコンユーザーを除いてモバイルオンリーのユーザーに特化することで、より良いサービスを提供している事例を紹介しています。
http://zen.seesaa.net/article/432332120.html

 

さいごに

毎年WEBを取り巻く環境が変化しているように見えますが、ユーザーが本当に必要としているものを考えその表現方法を広く実践していくという本質的なことは変わっていないように思えます。最後に「モバイルファースト」という考え方を提唱したLuke Wroblewski(ルークウロブルスキー)氏が自身の著書「MOBILEFIRST」で語った言葉で締めくくりたいと思います。

-designing for mobile first not only prepares you for the explosive growth and new opportunities on the mobile internet, it forces you to focus and enables you to innovate in ways you previously couldn’t.
モバイルファーストの実践とは、モバイルインターネットの爆発的な成長にただ備えるだけではない。ユーザーが本当に必要とすることにフォーカスすることで、これまでできなかった方法でのイノベーションが可能になる。Luke Wroblewski(ルークウロブルスキー)氏

monomodeリクルートサイト
AD JOURNAL