PAGE TOP

公開日:

ウェブサイトの傾向について、ここ10年を振り返ってみました

Tags
Webデザイン
まとめ

こんにちは。ディレクターの前田です。
ウェブサイトって、リニューアルから5年以上経つとなんか時代を感じるなぁと思ってきませんか?
当時としては流行のデザインを取り入れたものだったり、ユーザーのニーズに寄り添った良質なサイトだったりしたはずです。
では、ここ10年でウェブサイトの傾向がどう変わったのでしょうか?個人的に思うところを整理してみました。

レスポンシブウェブデザイン

2010年代前半スマートフォンの普及により、ウェブサイトのスマートフォン対応が求められるようになりました。
現在のウェブサイトの個人におけるスマートフォンの保有率は60%を超えているそうです(総務省 令和元年版 情報通信白書)。
PCを利用しているユーザーは大抵スマートフォンも利用していると思いますので、PCの利用者がスマートフォンに移行したわけではなく、ウェブサイトの利用者は、2010年代以降、急速にスマートフォンユーザー分だけ増えたと思います。
ただ、ウェブサイトはPC向けサイトとスマートフォン向けサイトを別々に制作・運用すると、費用も運用の手間も単純に2倍になってしまうという問題が起きました。
そこで、米国のデザイナーのイーサン・マルコッテ氏が推奨した、1つのウェブサイトでスマートフォンもサポートできるレスポンシブウェブデザインが費用効果と運用のしやすさから主流になっていきました。
1ソースでウェブサイトを管理するため、アクセス数の多いスマートフォン向けのデザインを重視したデザインを意識することになり、そのトレンドがPC向けのサイトにも波及するような傾向がある気がします。

ディスプレイサイズに適したデザイン

ディスプレイサイズもここ10年で大きく変わりました。下記のグラフはアクセス解析サービス企業StatCounterの分析ですが、2000年代主流だった横幅1024px × 縦幅768pxというディスプレイが2012年から横幅1366px × 縦幅768pxにとって変わられます。
さらにここ1年くらいで、横幅1920px × 縦幅1080px(Full HD)が横幅1366px × 縦幅768pxに迫る勢いです。

ウェブサイトのサイズも、ディスプレイの大きさの変化に合わせて変わってきています。10年前は、ディスプレイいっぱいに表示されていたサイトが、現在見ると、やたら左右の余白が空いて、こじんまりとした印象に見えるのはそのためです。
また、昨今では、スマートフォンの普及でスクロールという動作に抵抗感がなくなったことから、横幅だけではなく、縦幅も広めにダイナミックな使い方をしたスクロール前提のサイトを多く見るようになりました。
昔はブラウザの右端にある細いスクロールバーを制御しなければいけなかったので、ページをスクロールするのが大変でしたが、現在は、マウスホイールでスクロールできますし、ノートPCでしたらタッチパッドで容易にスクロールが可能になったので、垂直スクロールに関しては抵抗感を感じるユーザーは少なくなったと思います。

メガドロップダウンメニュー

少し前まで、ウェブサイトといえば、グローバルナビゲーションがあって、下層ページに行くとページの左か右にローカルナビゲーション(下層ページの階層メニュー)が表示されていることが多かったと思います。今も、大規模なサイトでは、場合によっては有用な構成だと思いますが、小・中規模なサイトではあまり見られなくなりました。
その代わり、下層ページがあるPC向けサイトでは、メガドロップダウンメニューが一般的になってきていると思います。

階層メニューと違って、「セクションごとの明快な見出しを持つうまく構成されたメガメニューというのは、たいていはユーザーにもデザイナーにもきわめて有用である。ユーザーは大量のリンクをすばやく閲覧できるし、デザイナーはコンテンツの変化に対応しやすくなるからだ。」とウェブサイトのユーザビリティ研究の第一人者ヤコブ・ニールセン博士がuseit.comで発言しています
スマートフォンのハンバーガーメニュー(横三本線のメニュー)も同じような役割のメニューなので、メガドロップダウンメニューはユーザーに早く浸透したのかもしれません。

レイアウトの自由度

技術的な話しになってしまいますが、CSSやJSが多くの機能を有するようになって、ウェブデザインの幅も広がってきていると思います。
合わせて、Mozilla、Microsoft、Google、Samsung、W3Cは、ウェブ開発に関するドキュメントをMDN Web Docsへ集約する動きの中で、各ブラウザ固有の対応や制限が少なくなりました。そのような技術の向上によって、awwwardsに見られるような芸術的なサイトや、昔なら紙媒体でしかできなかったようなレイアウトも可能になってきていると思います(頑張ればですが)。
ブラウザのシェアもInternet Explorerを使っている一般ユーザーは、ほぼいないのではないでしょうか(職場で使っているくらいなのでは?)。Edgeもそれほど伸びてません。Chrome一強ですね。

以上。細かいところを突くとまだまだあると思いますが、今日のところはここまで。

総務省 令和元年版 情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nb000000.html

StatCounter
https://gs.statcounter.com

awwwards
https://www.awwwards.com/

monomodeではインターネットの歴史に詳しいスタッフを募集しています!詳しくはこちら→
monomodeリクルートサイト
AD JOURNAL