公開日:2015.11.30
更新日:
「イメージセンサー?」デジタルカメラのイメージセンサーって?
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今、デジタルカメラと呼べるカメラは、スマートフォン搭載のものから、デジタル一眼レフ、中判カメラの領域まで、非常にたくさんの種類が存在しています。
イメージセンサーのサイズの違いだけでもかなりの規格が存在します。
今回は今使われているイメージセンサーの種類と、大きなイメージセンサー、小さなイメージセンサーの特徴とメリット・デメリットについて説明します。
現在使われているイメージセンサーのサイズ
今、たくさんのデジタルカメラで利用されているイメージセンサーのサイズ(規格)には次のようなものがあります。
・1/2.3型
・1/1.7型
・2/3型
・1型
・4/3型(フォーサーズ)
・APS-C
・35mmフルサイズ
スマートフォンのカメラの中には、より小さな1/3型センサーを使う機種もあります。また、本当のプロ用、スタジオ用としては、より大きな「中判」と呼ばれるサイズのセンサーを採用するカメラもあります。
コンパクトデジカメもセンサーが大型化へ
従来は、コンパクトデジタルカメラは1/2.3型センサーを使うことが多かったのですが、スマートフォンのカメラの性能が良くなったことで画質面での差別化が難しくなりました。
さらに、使い勝手に関してはスマートフォンに分がありましたので、1/2.3型のような小型センサーを採用する一般的なコンパクトデジタルカメラは、スマートフォンとは直接的な勝負が出来なくなりました。
このため、小型センサーを採用するコンパクトデジカメは、高倍率ズームを搭載するカメラだけになったと言ってもいい状況になっています。
今ではコンパクトデジタルカメラと言われるカメラでも、より大きなセンサーを採用する機種が主流になりつつあります。また、ミラーレスカメラやデジタル一眼レフカメラなどでは、1型以上の大きなセンサーを採用する機種ばかりとなっています。
小さなイメージセンサーを採用するカメラの特徴
絶対的な画質という点では、大きなイメージセンサーを採用するカメラには太刀打ちの出来ない小型センサー採用カメラですが、メリットがない訳ではありません。
小さなイメージセンサーを採用するカメラのメリット
イメージセンサーが小さいと言うことは、レンズもカメラ本体も小さく作ることが出来ます。
また、レンズの焦点距離もセンサーサイズに対応して短くなりますので、必然的に被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)が広くなり、画面内全てにピントを合わせたような写真(=パンフォーカス)が撮影しやすくなります。
小さなイメージセンサーを採用するカメラのデメリット
その代わり、主被写体以外をぼかすのは大変難しくなります。
高感度にも弱くなり、明暗の表現幅(ダイナミックレンジ)も狭くなりがちです。
大きなイメージセンサーを採用するカメラの特徴
ほぼ、小さなセンサーを使うカメラと逆のメリット・デメリットになります。
大きなイメージセンサーを採用するカメラのメリット
高感度に強く、写真のダイナミックレンジが広くなります。
白飛び、黒つぶれにも高い耐性を持っています。
以下の例はAPS-Cサイズセンサーを採用するカメラのISO1600での写真の例です。
簡単に主被写体以外をぼかすことができるので、立体感の演出や主題の強調が簡単に行えます。その代わりに、パンフォーカスの写真を撮るには一工夫が必要になります。使うレンズによっては、パンフォーカスとすることが出来ない場合もあります。
大きなイメージセンサーを採用するカメラのデメリット
また、カメラ本体はどうしても大きく、重くなってしまいがちです。
加えて、価格もどうしても高価になります。
まとめ
基本的にはデジタルカメラの世界では、イメージセンサーの大きなカメラの方がほとんど全ての領域において、小さなセンサーのカメラを上回るような形になります。
やはり写真を撮る上での「基礎体力」とも言えるセンサーの性能は、写真の仕上がりにまで効いてきます。ハイライトからシャドウ部まで無理なく描写できる力があります。
大きく重く、値段も高価になりがちな大型イメージセンサーを搭載するカメラですが、その分の苦労をするだけの甲斐のある写真が撮れます。
スマホのカメラの写真に物足りなさを感じた方は、大きなカメラを検討してみるのも良いと思います。
今では、デジタルカメラもやっと製品が成熟してきたジャンルになってきて、1世代、2世代前ぐらいの製品なら、画質面で大きな見劣りがしなくなりました。前の世代の製品を安く手に入れて使い倒す、と言うのも、今のデジタルカメラとのうまいつきあい方の一つです。