PAGE TOP

公開日:2015.11.28

更新日:

うまくカメラモードを使いこなそう!「カメラ機能のあれこれ」

今のデジタルカメラには撮影の際に露出調整のために、どの撮影用のパラメータを人間が設定できるかでいくつかのモードが搭載されています。

 

もっとたくさんのモードを搭載するカメラやメーカーも存在しますが、基本的となる4つのモードはどのメーカーのどのカメラでもほとんどが搭載していて、一度使い方のコツをつかめば、機種を変えても同じように使いこなすことが出来ます。

 

代表的な4つの撮影モード

 

撮影モードの代表格4つは以下のものです。

 

ユーザがシャッタースピードを指定して、カメラが絞りを自動的に調整する「シャッタースピード優先AE

 

ユーザが絞りの値を設定して、カメラがシャッタースピードを調整する「絞り優先AE

 

カメラが絞りもシャッタースピードも自動的に調整する形で、カメラ任せで露出を決める「プログラムAE

 

絞りもシャッタースピードもユーザが決める「マニュアル

 

ちなみに、AEはAutomatic Exposure、自動露出のことです。カメラが露出の調整を行なってくれます。

 

今回はこれら4つのモードについて説明します。

 

シャッタースピード優先AE

 

上に書いたとおりに、カメラを使う人がシャッタースピードを設定すると、絞りをカメラが自動調節して露出を合わせてくれるモードです。

 

写真の絵作りをする際に、シャッタースピードを決め打ちする必要のあるジャンルの撮影でとても便利なモードです。

 

動感のコントロールのために

 

たとえば、高速で動いている被写体をピタッと止めて撮影したい場合には、高速のシャッタースピードが必要になります。こういったときには、被写体がブレないようなシャッタスピードをあらかじめ設定しておくと、狙い通りの写真に仕上がりやすくなります。

 

また、逆に流し撮りなどで、被写体、または背景をある程度ブラしたい場合には、遅いシャッタースピードが必要になります。こういった場合にもシャッタースピード優先AEが便利です。

 

panning-sample

 

絞り優先AE

 

こちらは絞りを撮影者が設定するモードです。

 

被写界深度をコントロール

 

被写界深度(ピントが合ったように見える範囲)を稼ぎたい、あるいは狭くしたい、と言った場合に、ピントの合う幅を狙った範囲に限定するために、絞りをあらかじめ固定して設定できると写真の撮影にとても便利です。

 

こういったケースには、絞り優先AEが適しています。

 

shallow-depth-of-field

 

回折現象回避のためにも

 

また、今の高画素なデジタルカメラでは、レンズの絞りは絞れば絞るほど画質が良くなるという訳ではなくなりました。

 

レンズの描写性能自体は絞れば向上するのですが、その代わり大きく絞り過ぎると「回折現象」というやっかいなものが現れて、逆にシャープさが低下してしまいます。

 

こういった現象を避けるために、レンズの性能のおいしいところだけを使えるよう、ある程度まで絞った状態を固定できると、最高の画質を得たいというタイプの撮影には便利です。

 

この目的にも絞り優先AEがマッチします。

 

プログラムAE

 

シャッタースピードと絞り、両方の制御をカメラに任せて、人間側は撮影だけに集中するためのモードです。

 

とにかく写真がしっかりと写ることが重要な場合に威力を発揮します。また、露出などに関する余分なことは忘れて、撮影だけに集中したい場合にも適したモードです。

 

sample-of-program-AE-mode

 

マニュアル

 

カメラの露出計による自動での露出調整に頼らず、全てを人間が決めるモードです。最も「撮った!」という感触が味わえるモードかもしれません。

 

きわめて画面内の明暗差が大きく、カメラ任せの露出決定では適正と思われる値が出にくいときには、このモードを使うと便利な場合があります。

 

very-large-luminance-difference

 

また、アングルを変えたり光線の条件が変わってもカメラ側の設定が変わらないため、常に撮影条件を一定にした撮影を行なうことが出来ます。

 

まとめ

 

いろいろな方法を使って写真に撮影者の意思を反映できるようになっているのが、レンズ交換式カメラなどの特徴でありメリットの一つです。これらの機能を駆使することで、スマートフォンのカメラでは撮れないような写真をものにすることが出来ます。

 

単純に写真を撮るという行為だけで考えれば面倒な手順が増えるとも言えますが、こういった手順を踏むことで、逆に撮影している人自身が写真を組み立てている、という実感をより大きく感じることも出来ます。

 

もしお手元のカメラに撮影モードの切り替え機能があったら、まずそこを全自動モードから切り替えることから始めてみませんか?

monomodeリクルートサイト
AD JOURNAL